ワルシャワ ② ミュージアムめぐり
今回中欧篇ラストは、ワルシャワ滞在で訪れたミュージアムについて書きます。訪問先は以下の通り。
② ワルシャワ近現代美術館
③ 国立美術館(博物館)
④ ショパン博物館
他にもワルシャワ市内の有名どころとしては、ワルシャワ蜂起博物館やマリー・キューリー博物館などがあります。変わり種としては、体験型博物館のコペルニクス科学センタがとても楽しそうでした(混んでいたため、館内レストランで食事だけとりました)。
①のポーランド・ユダヤ歴史博物館はワルシャワ北西部にあり、近くに巨大なユダヤ人墓地があります。ワルシャワ旧市街からちょうど真西にあたる位置。
この博物館は建物がかなり大きく、デザインも印象的なもの。当然館内も広く、展示をしっかりと全て観ていこうとしたら、半日は必要です。
主な展示内容は、徐々にポーランドに根付いていったユダヤ人の歴史と変遷について。中世から戦後までのユダヤ人が辿ってきた道を、詳細に解説してくれています。単調になりがちな内容を、あれやこれやと工夫を凝らした展示方法で楽しませてくれます。個人的にはブルーノ・シュルツに関する展示があったのが嬉しかった。内容が濃くて大変でしたが、訪れる価値は十分あると思います。
ヘブライ文字で書かれたポスター
ブルーノ・シュルツの自画像です
次の②は、ワルシャワモダンアートミュージアムです。なので正確に訳せば、ワルシャワ近代美術館ですかね。ヴィスワ川沿いで、ワルシャワ大学近くにあります。だからかどうかはわかりませんが、若い人たちが自らで企画運営している感じがして、新しいものを作ろうとするエネルギーみたいなものを感じました。ここはワンフロア丸々仕切なし、企画展一本勝負でした。潔い。私が行ったときはミリアム・カーンの作品展でした。愛知トリエンナーレでも出展した作家のようです。
③のナショナルミュージアム。ここもかなり広くて、展示をしっかりと観ていたら半日は必要。私は閉館1時間半前に行ったのですが、かなり駆け足で観るハメになっちゃいました。展示はそれぞれコンセプトごとに分かれていて、観やすかったです。
ところでみなさんはベクシンスキーという画家を知っていますか?私は知らなかった。なんとなくポーランドらしい画風で、「進撃の巨人」の巨人たちのモチーフは、彼の作品からだとかそうでもないとか。一見の価値ありです。日本で企画展があれば観に行くべし。ポストカードや作品集がミュージアムショップや書店でたくさん置かれていたので、人気なのでしょう。
上はベクシンスキーの作品です
最後の④は、改めて説明するまでもなく、ポーランド生まれワルシャワ育ちのフレデリック・ショパンに関する資料を集めた博物館です。音楽史においてショパンがどのような位置を占めるのかは素人くさい私にはわかりませんが、クラシック音楽界では知名度・人気含めてベスト5くらいには入るのではないでしょうか?日本文学でいえば太宰治に近いイメージですね。病に苦しんでいて不健康な感じで、なんか哀愁がありたぶんモテそうなかんじ。博物館にはショパンのデスマスクもあります。他には直筆の楽譜や手紙、当時実際に弾いていたらしいピアノなどなど。
いかがだったでしょうか?ワルシャワの魅力はたくさんありますが、美術館や博物館だけとってみても、多種多様に楽しめました。ワルシャワの伝統的なアートやエネルギッシュな現代アート、ワルシャワの歴史を知るのに最適な博物館などなど。街をなんとなく散歩していてもそうですが、飽きずに何度も訪れられる街だと思います。
さて、次はどこに行こうかしら。メキシコ、キューバ、プエルトリコあたりにいきたいですね。コロナが収まったら。
おわり
ワルシャワ ① ステキな街歩き
今回からワルシャワ篇です。クラクフ本駅から電車で約2時間半。車窓から見える田舎の素朴な景色が、私にとっての東欧のイメージと重なってきて、日本からずっと遠くに来たというような実感を起こさせました。
ワルシャワ中央駅に到着後、地上に出るとすぐ文化科学宮殿がそびえ立っていました。旧ソ連のスターリンからの贈り物ということで、住民の評価は微妙らしいです。ただ実際は確実にワルシャワのシンボルになっています。
今回ワルシャワ滞在用にアパートを借りました。ワルシャワ中央駅から南に向かって徒歩15分ほどです。ワルシャワ工科大学の近くで、ワジェンキ公園と中央駅の間くらい。静かなエリアでしたが、オシャレなカフェやパン屋がチラホラあり、良い感じです。
ワルシャワはもちろん都会ですが、東京みたいに無機質なオフィス街が広がっているわけではありません。建物もそこまで高層ではなく、少しレトロな趣。広い公園もいくつかあり、気持ち良く過ごすことができます。散歩するのに適した街といえます。
先ほども少しふれましたが、街の南側にはワジェンキ公園が広がっています。夏にはワルシャワ中のひとたちが集まってくつろぐ場所らしいです。ショパンの銅像横で無料のピアノリサイタルが行われる事もあるそう。池のほとりに博物館が佇んでいて、リスやカモなどの動植物も豊か。
ワジェンキ公園から北上しヴィスワ川に沿って進んでいくと、街の中心を東西に走るイエロゾリムスキェ通り。さらにそこ越えていくとワルシャワ大学に近づいてきます。大学近くはオシャレなショップが多かったです。また、ワルシャワ大学図書館の屋上庭園は普段解放されているそう。文化的で落ち着くエリアです。大学図書館内には古い紙ものやポスターなどを販売する店もありました。
大学の近くにはワルシャワのもう一つのシンボル、人魚像があります。ヴィスワ川沿いにあるから川魚でしょうか?なんにせよワルシャワ3大がっかりのひとつといえます。他のふたつはなにかわかりませんが。
さらに少し北上すると旧市街に到着。入り口にある王宮広場は少し高台にあり、人もたくさん賑わっていました。
ワルシャワの旧市街は、とてもこじんまりとしています。旧市街広場にもなぜか人魚像があった。乱立しています。良い感じのアンティークショップやポスター屋さんもありました。クラクフ郊外通りや新世界通りもそうですが、ここらはレストランやカフェの値段設定が高めです。
旧市街をひとまわりしたら、人で賑わうクラクフ郊外通りを少し南に戻ります。途中途中でショパンの曲が流れるベンチを発見。コペルニクスの銅像や、ショパンの心臓が保管されている聖十字教会はこの通りにあります。
クラクフ郊外通りの西側にはサスキ公園が広がっています。無名戦士の墓には炎がともされており、左右には衛兵が直立不動で立っていました。寒そう。彼らに悪いので、写真は撮りませんでした。
さらに西側へ進み公園を抜けると大きな倉庫みたいな建物があります。ここは昔ボクシングジムだったのを改修して、今は市場&フードコートになっています。隣の建物もハラ・ミフロスキという市場。屋外にも露店が広がり、野菜や果物、肉屋など庶民的な店がずらーっと並んでいました。安く、美味しそうなものばかり。サラミやベーコンなどの干し肉やドライフルーツは旅行中でも楽しめますし、おススメです。なぜか地球の歩き方には載っていませんでしたが、ワルシャワに来たら必ず訪れるべきスポットです!
ワルシャワのどこにいても、街の中心にそびえ立つ文化科学宮殿が目印になります。冬のワルシャワは寒くて、日が短く曇った天気が多かったですが、それでも風通しの良い印象が残っているのは、この塔がいつも空にみえてたからかもしれません。なんつって。人が裏表なく竹を割ったような性格していたのもあるかしら。
つづく
クラクフ ② カジミエシュ地区と美術館めぐり
今回はクラクフの旧市街を少し離れ、旧ユダヤ人街のカジミエシュ地区へ行ってきた話をします。
クラクフは前々回紹介したとおり、アウシュヴィッツ・ビルケナウの強制絶滅収容所の近くに位置するかなり大きな都市です。この都市のユダヤ人ゲットーから多くのユダヤ人が連行されたことでしょう。また、実話を題材にしたホロコースト映画、『シンドラーのリスト』の劇中舞台になっている工場跡も現存しているだけでなく、実際にクラクフの街がロケ地として利用されています。
上はシンドラーさんの肖像。工場跡の記念館で撮影しました
『シンドラーのリスト』のロケ地になったゲットーの一角
決して明るくない過去を持った場所であり、そのようなイメージを払拭する目的もあるのか、オシャレなカフェや書店、雑貨屋などのショップが立ち並んでいました。特にレトロな内装のカフェが大人気。
ポーランド風ピザのお店が並ぶ小さな広場もありました。これはかなりボリュームがありました!トッピングの種類はたくさん選べます。
カジミエシュ地区の最大の見所はシナゴーグでしょう。年末年始だったせいか、閉まっている施設が多かったですが、なんとかテンペル・シナゴーグは中を見学できました。他にも今はユダヤ関連の書籍を多数扱う本屋を併設したシナゴーグなんかもありました。ここらへん、昼間はそれほどでもないですが、夜はなんとなく妖しい雰囲気が漂っていたような。秘教的な感じの。
話は変わって、クラクフでは国立美術館と現代美術館に行ってきました〜。
国立美術館本館は旧市街から出て少し西側にありました。常設展は剣や甲冑などの武装具と、装飾芸術が充実している印象。レオナルド・ダ・ヴィンチの「白貂を抱く貴婦人」はタイミングが悪かったのか観られず‥。近代のポーランドアートを楽しみにしていたのですが、本館ではなく分館に展示されていた?ようで、こちらも観られずでした。
現代美術館はカジミエシュ地区よりさらに南側、ヴィスワ川を渡った場所にあります。歩けないことはないですが、トラムでも近くまで行けます。
こちらは同時並行でいくつかの企画展を行なっていました。インスタレーションや独特の立体作品など、種々の作品が目白押しでした。全て観ようとすると2〜3時間は確実に必要です。
なかなか楽しめました。時間が足りなかったのは残念。
クラクフでの5日間の滞在を終え、次は首都ワルシャワへ移動です。
つづく
ヴィエリチカ岩塩坑 〜地下の世界遺産〜
今回はヴィエリチカ岩塩坑へ。ユネスコ世界遺産に登録されていて、古くて規模も大きい。私は今回ポーランドに訪れるまでその存在を知りませんでしたが。
チケットはオンラインで事前予約しました。ツアーのみのため、時間指定制です。場所はクラクフの中心部から少し離れていて、電車とバスを乗り継いで到着。アクセスに関しても事前に調べておいて正解でした。ちょっと乗り継ぎが複雑。
郊外へつづく道
そして到着!
早めに到着。チケット売り場に並びます。ここで問題が。自分の2組くらい前のお客さんが揉めていて、全然列が進みません。学生でないのに、学生料金で申し込んだみたいです。差額を払うからいいだろ、という主張 vs オンラインでキャンセルしてから再度申し込め、みたいなバトルっぽかった、たぶん。なんにせよ、ポーランドはチケットを買う列の進みが極端に遅い。
20分くらい待ったあげく、窓口が1つ追加され、なんとか時間前に受付完了しました。
施設入り口。ここで出発まで少し待ちました。
ガイドさんがみんなにイヤホンマイクを配り終わったところで出発。地下深く潜るため階段をどんどん降りていきます。おそらく10分以上歩いたような‥。かなりの深さなのがわかりますね。
階段の下を覗き込むと‥
やっとこさ階段を降りきって、ここからツアー開始です。かなり大きな施設みたい。ここから運び出される大量の岩塩がポーランド経済を長らく支えてきたとのこと。
B級蝋人形館みたいな趣があることは否めませんが、もちろん、人形たちは蝋ではなく、岩塩で作られています!すごいんだかなんだか。
ツアーのハイライトは、岩塩で建造された教会です。労働者たちは地中深く潜り長い期間にわたって働きずくめだったため、日曜のミサを開けるように建てられたらしい、たぶん。なかなかの光景でした。ちなみに売店やトイレもあり、ここで少し休憩できます。
以上、2時間あまりのツアーでした。チケット代は決して安くないですが、とても楽しかったです。帰りはエレベーターで地上に戻れたので、一安心。お土産に食用の岩塩やバスソルトを購入しました。他にもコスメグッズなどなかなか充実していました。
次回はクラクフの旧市街を少し離れ、旧ユダヤ人街のカジミエシュ地区と、いくつか美術館を訪ねたいと思います。
つづく
アウシュヴィッツ・ビルケナウの強制絶滅収容所へ行った話
今回はクラクフから遠出して、アウシュヴィッツ・ビルケナウの強制絶滅収容所へ行きました。クラクフかららバスで片道約1時間半の道程。クラクフのバスターミナルは鉄道駅と隣接していて、アクセスが良いです。チケットはその場で購入して、そのまますぐ乗れました。
今回はガイドツアーではなく、個人での訪問です。ツアーはオンラインでの予約が可能ですが、個人の場合は入場無料ではあるものの事前予約が出来ないため、当日チケット売り場に並ぶ必要があります。また、個人の場合12月は10時〜12時は入場できず、早朝か午後のみ入場可でした。この入場可能時間帯は月によって違うので要注意です。
朝10時までになんとか入場できるように9時着したのですが、チケット売り場はなかなかの行列でした。
まあそれでもそのうち自分の番が来るだろうと思い悠長に待っていました。が、遅々として全然列は進まず。しかも雪が降ってきたため、芯から身体が冷えていきます。途中離脱してコーヒーを買いに行ったり、身体を動かすために歩き回る人もちらほら。結局1時間半並んでやっとチケットをゲットできました。売り場担当者が2人しかいなかったことが原因かとは思いますが、それでも時間がかかりすぎ。各来場者の名前を聞き、パソコンにデータを打ち込まれただけなのになぜだったのだろう?
結局午前中は施設内に入れず。早めの昼食にしました。食事処は1箇所のみですが、この食堂が安くて美味しかった。早い時間なのでなんとか座れましたが、昼時はかなり混雑しそう。ポーランド風煮込みとスープ、それにマッシュドポテト。
食事を終え外に出てびっくり、チケットを求める行列が朝方の3倍くらいに伸びている!入場できるのは14時までらしいけど、みんなちゃんと入れたんかな。
そんなこんなで12時になってやっと施設内に入場できました。ガイドツアーではないため、私は公式ガイドブックを売店で購入し、それを参照しながら進みました。
まずはアウシュヴィッツ強制収容所に入場。アウシュヴィッツはビルケナウと比較して知名度がありますが、ビルケナウの方が規模はずっと大きいです。アウシュヴィッツは建造物が現存しているため知名度が高いみたいですね。ビルケナウの方は敗戦が決まってから、ナチスが証拠隠滅に大部分を破壊してしまったそうだ。
アウシュヴィッツの入り口ゲートにはこんなスローガンが掲げられていました。
"arbeit macht frei"
「もっと働けば、自由になる」
文法的に上の訳で正しいのかはわかりませんが、最後のfreiが空虚な響きを持っているように感じられます。
逃走防止の金網
収容された人々から押収した靴たち
低くて狭い三段ベッド
この宿舎は収容された人々自身の手で建てられたとのこと
「死の壁」と称された処刑場
夏のバカンスシーズンはもっと混むのでしょう。けれども、冬ならば極寒の中薄着で苦しんだ人々の感覚を、ほんの少しリアルに想像しやすいような、そんな気持ちがしてきました。
なかにはフランスやハンガリーなど、ここに収容されていた人たちについて国毎の展示も。犠牲者の大勢はユダヤ人ですが、他にも敵国の捕虜や政治犯等も収容されていたため、それらの記録を残す展示を各国で行なっているようです。
アウシュヴィッツからビルケナウまでの移動。無料のシャトルバスを利用します。片道5分程度で到着。最初に目に飛び込んできたのは、やはり写真で見慣れたあの引込み線でした。
施設内に入って門を振り返ってみると、さらに既視感のある景色が目前にありました。映画などで見慣れたこの景色が、ビルケナウのものだったことを知りました。
一部はナチスに破壊された状態のまま保存されています
犠牲者を悼む記念碑
雪が少し積もっていました
ビルケナウはとても広いですが、アウシュヴィッツと比べて展示が少ないため、所要時間はそんなにかからない。ただ、ビルケナウは広々としている分だけ、時とともに醸成された空虚さや荒廃感のようなものがそこかしこに漂っているように感じられ、人類の業みたいなものをいやでも想起させます。
強制収容所について、何度もしつこいですがチケット売り場の待ち時間だけはなんとかしてほしいです。チケット代を有料にしてでも、人員を増やすかオペレーションを効率化するなどしてほしいです。ドイツと同じく、ポーランドにとっても負の遺産ではあると思いますが、1人でも多くの人が訪れるべき稀有な場所だと思います。強制収容所の犠牲者が受けた理不尽な扱いをほんのちょっとでも来場者に追体験させたいのかしら?なんて、雪に降られながら全く進まない行列に並んで考えちゃいました。
次回はまた別の世界遺産、ヴィエリチカ岩塩坑に行きたいと思います。
つづく
クラクフ ① ポーランドの京都?! 〜 旧市街について〜
前回の続き。チェコのプラハからポーランドのクラクフまでは高速バスで移動しました。プラハの北東エリアにバスターミナルがあり、チケットは前日に直接窓口で購入しました。同じターミナルからカルロヴィ・ヴァリに行ったついでです。料金は約5,000円ほどで、どのバス会社もそんなに値段は変わらなさそうでした。
当日の朝、ホテルのチェックアウトを済ませ、地下鉄を利用しバスターミナルへ。地下鉄駅を出てすぐの場所。この時は早く着き過ぎました。売店でチェコ通貨の残った小銭を贅沢に使い切り朝食を。バスは時間通りに出発。
夕方、クラクフのバスターミナルに到着。休憩を含め約8時間かかりましたが、特になんのストレスも困難もありませんでした。チェコとポーランドはEU加盟国のため、国境越えの審査もありません。
クラクフの街のつくりについて。まず旧市街があり、その中に大きな中央広場がひらけています。南端にはヴァヴェル城。さらに南に行けばかつてのユダヤ人街があります。
旧市街。北側の入り口にある軍門です。
現存している軍門は貴重らしいです。なかなか立派な石造り。
旧市街の中心広場まで南に向けて歩いていきます。道行く途中、こんなお店がありました。古本や年代もののポスターを売る店。年末年始のためか、ずっと休業中だったのが惜しいです。
旧市街の中心広場。とても広く、開放感がありました。クリスマスの時期だったので、マーケットが軒を連ねていました。織物会館や聖マリア教会があり、旧市庁舎の塔からはクラクフの街が一望できます。
鳩を見つめるちびっこ
織物会館の中
塔からの眺めは壮観ですが、頂上までの階段は幅が狭く、片道通行を余儀なくされるため、向かいから来る他の観光客とすれ違う際にやたら神経を遣うハメに。
また、クラクフではクリスマスコンサートも各所で行われており、私は旧市街の南エリアにある聖ペテロ聖パウロ教会のクラシックコンサートを聴きに行きました。
とても大きなパイプオルガンがあり、オープニングはそのパイプオルガンで演奏されるバッハの「トッカータとフーガニ短調」でした。「タラターーン 鼻から牛乳〜」の替え歌で有名な曲です。もちろん、ポーランド出身のショパンの楽曲もセレクトされていて、この夜はノクターンを聴けました。石造りの建物で底冷えするのが難点ですが、とても良い夜でした。
クラクフはポーランドの京都と称されたり称されなかったりするみたいですが、まあ別に何も似ていませんでした。強いて言えば、ポーランド国内では京都的な立ち位置の街で、美しい古都だということでしょう。
クラクフには伝統的なポーランド料理を気軽に楽しめる食堂があります。ポーランド料理はロシア料理に少し似ている印象。前菜のスープが美味しく、酢漬けやジャム、薫製肉など保存食が充実しています。食堂はセルフスタイルで、学食みたいな雰囲気。
ポーランド名物ピエロギ。ギョーザみたいなやつ
サワースープ。西洋ワサビが効いています
ロールキャベツみたいなのには米が入ってます!
豚のげんこつ煮、ピクルスとポテトの付け合わせ
クラクフ名物のピザみたいなやつ。クラクフのソウルフードでしょう。
チーズ揚げに、ベリーソース
ポーランドでたぶん1番ポピュラーなビールの銘柄です。美味しくて、安い。
というか、全部美味しかったです。
次回は強制収容所の見学に行きたいと思います。
つづく
カルロヴィ・ヴァリ 〜チェコの温泉街〜^_^
今回はプラハからちょっとだけ遠出し、チェコで有名な温泉の町カルロヴィ・ヴァリに行ってきました!
プラハからカルロヴィ・ヴァリへバスでも電車でもどちらでも行けますが、今回はバスを選択しました。プラハから片道約2時間かかります。ちと遠いですが、プラハからの日帰りにしました。
プラハのバスターミナルまでは地下鉄を利用して移動しました。なんの変哲もないバスに乗り、温泉地まで移動。客席はほとんど埋まっていました。2時間ほど移動したのち、カルロヴィ・ヴァリに到着!
早速腹が減ったため、すぐ見つけた中華料理屋に入りました。昼前の早い時間だったため、広い店内はガラガラでした。しかし、西洋の中華料理屋さんってなんかどこも似てますよね。やたら店は広いし。なので写真もまったく撮っていませんでした。でも安くてけっこう美味しかったです。
昼食を食べた後は川沿いを歩きました。
カルロヴィ・ヴァリは入浴ではなく、飲泉スタイルの温泉です。コロナーダと呼ばれる飲泉所は、バスターミナルから川沿いを南下した場所に集中しています。ターミナルからは歩いてだいたい15分程度で着きます。コロナーダは全部で18カ所あるそうです。
飲泉を楽しむために、専用のカップを買う必要があります。お土産屋さんはたくさんありますので、さまざまなデザイン・大きさの中からチョイス可能です。
このように取っ手の部分が細く、中は空洞でストローみたいになっている独特な形です。温泉水はそんなにガブガブ飲むものでもないので小さめをチョイス。善良な兵士シュヴェイクをデザインした形のカップにも強烈に惹かれましたが、大きすぎて不便なため断念しました。
カップも購入し、コロナーダで飲泉にトライ!日本でも何度か飲泉したことはありますが、 海外では初めて。
味はというと‥鉄臭くて、しょっぱいです。
他のコロナーダも次々にトライ。それぞれ成分や温度が違うようでした。
うむ。味はほとんど同じ。
説明がないため、効能もイマイチわからず。ほとんど50〜60度くらいなので、身体が温まるのは確か。
コロナーダのある建物で回廊みたいなのもあり、壮麗でお洒落。町並みも古めかしく、レトロな雰囲気があります。
ある程度飲泉しちゃうと、他にやることもなく。仕方なくカフェで一休み。
ドリンクの上に乗っているウエハースみたいなのは町の名産品です。お土産屋にたくさん売っていますが、その場で温めてくれてすぐ食べれる店もあります。なかなか美味しく、おススメ。
また、他にも町の名産品があります。スパイシーなハーブリキュール、ベヘロフカ。
カルロヴィ・ヴァリはチェコのとても美味しいミネラルウオーター、マットーニの採水地でもあるため、お酒も美味しいはず。この、リキュールは世界的にも人気らしいです。ただし容器のキャップの締まりが悪かったり、なんかマウスウォッシュぽかったりするのが難点。
体調が良くなった実感はあまりありませんが、ヨーロッパで有数の人気温泉地を体験できたのは良かったです。持ってきていた1.5ℓペットボトルに温泉水を汲み、持って帰りましたよー。
次回クラクフへ移動します。「ポーランドの京都」とも称される古都で(誰にかは?です)、アウシュヴィッツ・ビルケナウ両強制収容所の観光基点となる街です。
つづく